黄色いスクールバスが目印！北谷町の外国人住宅街にある「ブックパーラー砂辺書架」

魅力がいっぱい詰まった「ブックパラー砂辺書架 - shinabi nu shoka -」

特別な日にオープンした「砂辺書架」

「砂辺書架」がオープンしたのは、2022年11月11日の11時。１のゾロ目にしたのは、本が並んでいる背表紙が「1」に見えることから選ばれたそうです。店名の「シナビ」とは、砂辺の方言読みで、「書架」は本棚という意味です。名前を考える際に、少しクセのある言葉を探していたところ「書架」を見つけ、画数も良かったので決めたそうです。

本屋を始めるまでの道のりとスクールバスとの出会い

東京の会社に勤めながら鎌倉に住んでいた畠中さん。コロナ禍での出産を機に、東京の会社を退職し、故郷である沖縄に戻る決意をされたそうです。

沖縄での新たな生活をスタートさせるにあたり、移動式の本屋を始めたいと考え、車両を探していたところ、キャンプ場を経営している知人が宿泊施設としてアメリカから2台のスクールバスを神奈川県に輸入し、そのうちの1台を売りに出していることをSNSで知ったとのこと。バスは想像よりもはるかに大きくて驚いたそうですが、その存在感があるおかげで、今ではとても良いシンボルに。

本屋だけではない活用方法

開店準備の様子をインスタグラムに投稿したところ、地元の新聞記者の目にとまり、オープン前から密着取材を受けることになったそうです。その後、その新聞記事を見た雑誌からも取材の申し込みがあり、さらにテレビ局からも取材の依頼が続き、人気も上々。

店主の畠中さんは「バス自体が広告塔になってくれて、バスさまさまです」と喜びを語っていました。

また砂辺書架は「古本屋」としての場所だけでなく、展示会や音楽ライブなど、さまざまなイベントの会場として活用されています。なかでも砂辺書架主催の「子ども本屋さん」というユニークな取り組みは、子どもたちが自宅から本を持ち寄り、本屋さんとして商売のリアルな体験ができます。

おまけをつけたり、まとめ買いセールやタイムセールを実施したりと、子どもたちのアイデアが光る、非常に面白いイベントとのこと。次回開催時にはぜひお邪魔したいなと思います。

国際色豊か！外国人からも愛される場所に

店主の畠中さんは高校卒業後に海外の大学に留学されており、英語が堪能です。北谷町の米軍基地が近い土地柄、外国人も多く住んでおり、お店には時々外国の方も訪れるそうです。店内には洋書も置いてあり、一緒に本を探したり、本の紹介をしたりと、英語力を活かして外国の方々の要望にも対応しています。地元の人々だけでなく、外国の方々にも愛される場所となっています。

店主おすすめ！子どもと楽しめる本４選

1.「子どもはミライだ！　子どもが輝く発酵の世界」

映画『夢みる小学校』の監督であるオオタヴィンさんが書かれた本です。子どもの素晴らしさを再認識できる内容で、子育てを終えた親御さんが読むと、尊い時間を振り返る良い機会になると思います。

2.「母と子の折り紙」

親子で楽しめる折り紙の本です。現在ではインターネットで折り紙の折り方を簡単に調べられますが、あえて本を使って折り方を学ぶことで、より楽しさが増すと思います。

3.「星空の話」

本の表紙カバーを広げると、大きな星座ポスターが現れます。夜空の下でこの本を片手に星座を見ながら過ごす時間は、とても楽しいひとときになるでしょう。

4.「SHONAN Wimmelbook 」

ウィンメルブック®️という文字がない絵本です。文字がないことで、子どもたちの自由な発想や発言を引き出し、さまざまな能力を育てることができます。ドイツ発祥の絵本で、欧州では学校の授業でも使用されています。この本は湘南が舞台となっており、そこで暮らす主人公たちが、ファンタジーを織り交ぜながら思い思いの生活を楽しむ姿が描かれています。沖縄では砂辺書架さんでしか取り扱っていないそうです。

居心地の良い空間で本を楽しもう

「本の良さは、読み手の気持ちが整った時に読めるところですよね」という畠中さん。

彼女の人柄がとても魅力的で、一度訪れると何度も足を運びたくなる、心地よい空間が広がっています。店内では、30分500円でセルフサービスのコーヒーなどのドリンクを楽しみながら、ゆったりと本に浸ることができます。

不定休のため、お越しの際は「砂辺書架」のインスタグラムをチェックしてからお出かけください。

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。